これは私が高校2年生の時のお話です。

この年の冬、従姉妹(当時中学3年生)が 3日間だけ私の家に滞在することになりました。

理由は高校受験のためです。

私の家からだと30~40分もあれば行けるということで、 ウチに泊まることになりました。

始発に乗らないと遅刻するような遠方の学校に合格しても、 通うのがスゴク大変です。

私だったら、そんな高校は受験しません。

ただ彼女は、どうしてもその学校に行きたかったそうです。

従姉妹(仮に名前を“春菜”とします)とは 年に1回くらいのペースで会っていました。

ただ去年は会っていなかったので、 2年ぶりの再開です。

母親から春菜が泊まりに来ると 聞いた時は、「あ~久しぶりだなぁ。

少しは女の子らしくなったかな?」

程度に思っていました。

……私の考えは激甘でした。

最後に見たのは春菜が中学生になったばかりの頃。

まだ小学生が制服を着ているみたいで、 ほんの子供という感じでした。

それが2年の間に、手足はスラリと伸び、 胸だって服の上から分かるくらい大きく、 髪はキラキラ輝いているじゃありませんかっ。

街中で偶然会っても春菜だと気が付かないほどの変貌です。

小さい頃の春菜は、すごくお転婆な女の子でした。

私と一緒に泥だらけになって遊び回っていました。

しかし春菜の家は、いわゆる『名家』というヤツなのです。

広いお屋敷に広大な土地。

地元では知らぬ人がいないくらい有名です。

どうも2年の間に家のカラーに染まった様子。

どこからどう見てもお嬢様です。

そんなこんなで3日間の共同生活が始まりました。

春菜はもちろん勉強です。

入試直前のラストスパートですから、邪魔をしてはいけません。

母は「あんた高校生なんだから勉強を教えてあげたら」

なんてノンキな事を言ってましたが、 ハッキリ言って春菜は私よりもずっと頭がいいです。

学校では、2年生の途中からずっと学年1番だったそうです。

県内模試でもトップクラスで、 地元の高校ならどこでも推薦で入学できるとのこと。

……私だって成績悪いわけじゃないけど、 教えることなんか何も無いです(苦笑) そんなこんなで、夜になりました。

客間が使われているので、居間でテレビを観ているわけにもいかず、 自分の部屋でゴロゴロしていました。

やることがなくて暇です。

喉も渇きました。

水を飲もうと思って台所へ行くと、 そこには春菜の姿がありました。

「お湯なんか沸かして何をやってるんだ?夜食でも食べるのか?」

「ちがうよ、眠気覚ましにコーヒー飲むの。

まー君こそ、何してるの?」

えっと、春菜は私のことを『まー君』と呼ぶのです。

「コーヒーなら俺が淹れてやるよ。

寒いから部屋に戻ってろ」

「じゃあ薄く淹れて」

「薄いと眠気覚ましにならないじゃないか」

「……濃いと飲めないんだもん」

思わず笑ってしまいました。

外観はすごく成長しましたが、 言ってることが子供っぽくて可愛いです。

見た目が変わったせいで、つい接し方を変えてしまいましたが、 春菜はやっぱり春菜でした。

変に遠慮する必要など無かったのです。

お湯が沸いたので2人分のコーヒーを淹れて、 春菜の部屋へお邪魔することにしました。

コーヒー飲みながら雑談して、勉強して……。

解らないところを私も一緒に考えたり。

答え合わせをしたら全然間違っていて2人で笑ってしまったり。

効率の悪い勉強でしたが、春菜は楽しそうでした。

受験を間近に控え、親元も離れ、 不安を感じていたのかもしれません。

私と春菜は仲の良い兄妹のように、 じゃれ合いながら朝方まで勉強を続けました。

……翌日は寝不足でした(当たり前)。

昼間は用事があったので出かけて、 家に帰ってきてから昼寝しました。

自分が受験するわけじゃないので気楽なものです。

――夜。

昨夜と同じ時間に春菜の部屋の前を通ると、 灯りがついているのが見えました。

前日あれだけ勉強して、まだ起きているなんて驚異的です。

声だけかけようと思って、ドアをノックしました。

…………返事がありません。

まさかと思い、そぉ~っとドアを開けてみると……。

テーブルに突っ伏したまま寝ていました。

試験直前に風邪を引かれたら、責任問題になってしまいます。

慌てて春菜を揺り起こしました。

「寝るなら布団で寝ろよ。

風邪引いたらどうするんだ」

「……まだ寝ないもん。

数学の問題集が終わってない」

寝ぼけ眼で返事が返ってきました。

「コーヒーでも飲むか?」

「……お砂糖2つ」

今日はこのまま寝た方が良いと思うのですが、 本人の意思が最優先です。

昨夜よりも少しだけ濃い目にコーヒーを淹れて、 部屋に戻ってきました。

また寝てた(笑) 「おーい春菜ぁ。

コーヒー持ってきたぞ」

頬っぺたをツンツンしてみましたが起きません。

なんだか幸せそうな寝顔です。

起きている時よりも幼い感じで、とても可愛らしい寝顔でした。

しかし視線を下に向けると、そこには大きく成長した胸が……。

「は・る・な」

悪戯心に突き動かされ、 私は指先で春菜の胸をつついてみました。

「ん……きゃぅ!や、やだ~、どこ触ってるのよー」

「あははっ。

目が醒めただろ?」

「まー君のエッチ」

指先が沈み込む柔らかさ。

2年前の春菜の胸とは比べ物になりません。

「部屋が暖かいから眠くなるんだよ。

暖房を切るか、セーターを脱いだらどうだ?」

「うん…そうだね」

春菜は意外なほど素直にセーターを脱ぎました。

キレイな髪がふわりと舞い、白いうなじが見えました。

そしてブラウス越しには胸の隆起が……。

思わず、春菜の胸を凝視してしまいました。

しかし男のスケベな視線に 女の子が気がつかないわけがありません。

「あーーっ、またおっぱい触ろうとしてるー。

エッチなんだからっ」

バレバレです。

「冗談はよせよ。

春菜みたいな子供の胸触ったって、 面白くともなんともないよ」

と大人ぶってみました。

「あっ、ヒドイ。

わたしクラスの中でも大きい方なんだよ」

春菜は胸を張って反論しました。

ふくらみが強調されて、 大きさも形も手に取るように分かります。

いや、これはもう手に取って確かめてみるしかないでしょう! (もにゅ)


後編につづく・・・