一度は行ってみたかった渡鹿野島。
そこは三重県志摩湾に浮かぶ、知る人ぞ知る売春島――。どうせ満喫するなら1週間ぶっ続けで楽しみたい。そんな衝動に駆られて、仕事を放り出してなけなしの貯金を手に、いざ売春島へ。
数年前にはビーチが完成し家族連れで賑わうようになったとの情報も。もしや売春は摘発でなくなったのか? 焦りにも似た感情を抱きながら新幹線で名古屋へ。そこから特急電車に飛び乗り約2時間半で鵜方に到着。

さらにそこからバスに揺られて30分のところにある船着場へ。ポンポン船に揺られて渡鹿野島へ上陸したのは夕方頃だった。
もちろんホテルなど予約していない。海を臨めるホテルの受付に飛び込みで行くと、笑顔で応対してくれた。
「お一人ですか? え~、団体さん用の部屋しかありませんけど、よかったら泊まっていってください」
と広さ10畳ほどの部屋に案内される。夕食つきで1泊1万円ジャスト。
しかし10畳の部屋に一人とは何とも心さびしい。
なんでもひと昔前は、この島に来るのは女目当ての団体客ばかり。
昼から温泉、酒に浸り、夜は女を買って、深夜はマージャン大会。
「飲む、打つ、買う」に興じる土建屋のオジサンたちの姿が目に浮かぶ。

しばらく部屋で横になって日没を待つ。そう、この島の名物ともいうべき置屋がオープンするまで少し時間があった。

江戸の時代から風待ちの船乗りたちで賑わった渡鹿野島。
昼間は健全な観光リゾート地。しかし日が暮れると通りには怪しいネオンがまたたき、置屋の娘たちが春を売る。それがこの島の本来の姿といっていいかもしれない。
ふらりと入った居酒屋で知り合った事情通がこんなことを教えてくれた。
「ちょっと前まで警察の摘発を危惧する声もあって、イイ子はみんな大阪や京都の置屋街に行っちまった。外国人もだんだんいなくなった。昔はタイにロシアにフィリピンに、世界各地からイイ女が集まってきたんだけどね。最近はもっぱら借金を抱えた人妻ばかりかな」
居酒屋を出て渡鹿野のメインストリート(といっても30メートルくらいしかないが)に繰り出す。
通りで客を引いていた婆さんに話しかけてみる。
「もう遊べる?」
「あ~、うちは日本人ばかりだから安心だよ。遊んでいくかい?」
お値段はショートで2万、泊まりで4万。さっそく置屋に連れていってもらう。

スナックのような店には50代のママ。そして20代から30代の女性がズラリ。
「若さで選ぶならタイ人、サービスで選ぶなら日本人」 先ほど会った事情通の言葉を思い出しながら、さんざん迷った挙句、目鼻立ちのハッキリしたタイ人女性を指名し、ちょっと離れたところにあるヤリ部屋へ…。

そこはまさに昭和の時代にタイムスリップしたかのような古びたアパート。
台所も風呂もない部屋が、そのタイ人女性の仕事場であり寮なのか。
「私の旦那さん、名古屋にいるね。2ヶ月に一度くらいはココに遊びにきてくれるから寂しくない」
タイから日本にやってくる際に、お見合い(?)で知り合った日本人男性と国際結婚。現在は離れ離れの別居生活を送っているというがどうも胡散臭い。が、人妻には変わりない。
服を脱がせて全裸にすると、薄めのアンダーヘア越しに外国人特有の大ぶりで黒ずんだヴァギナが……。ゴムつきながら、フェラのテクはなかなかのもの。タマの裏まできっちりと舐めあげる仕事ぶりに、挿入してわずか1分ともたずに果ててしまった。
まだ売春島に来て初日。
さすがにハシゴするわけにもいかず、ホテルに戻る。
でも10畳の客室にポツンと布団を敷いて寝るのはさすがにさびしい。
「明日は泊まりで女を買おう」と心に決めて就寝。

二日目に続く。